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姫の大冒険(前編)

みなさんこんにちは、姫です。

お陰様で、個人のお客様からも業務店様からも、ビールのお問合せをたくさんいただいております。

が、前回もお話したように、今月中はまだ大きな設備での醸造が難しそうで、ブルワリーでの直売と一部業務店様以外は、もうしばらくお待たせすることになってしまいそうです、ごめんなさい。

お取り扱いの始まったお店は、ホームページでもご紹介していますので、ご覧になってくださいね。

さて今日は、ワタクシ姫がどうやってグアムから日本へやってきたか、のお話をします。

観光業が収入の大半を占めていたグアム、コロナ前は日本から一日に何便ものフライトがあったのですが、私たちが日本に戻る、と決めた頃はかろうじてUAの成田便が週3,4往復、JALやその他のLCCは全て運休になっていました。
姫が日本に行く、ということは、旅行ではなくて”輸出入”。いろいろと厳しくて面倒な手続きがあるんです。狂犬病をはじめとする感染症にかかっていないことの証明書入手、日本入国40日前までに到着空港への届け出、帰国便搭乗10日前以内の健康診断、現地動物検疫の輸出証明書の取得、などなど。そして何より、姫を乗せてくれる飛行機を手配しなければなりません。

ここで大問題勃発です。
軍人さんの利用も多いことから、国内線のみならず国際線でもペット輸送OKだったはずのUAが、コロナになってペット輸送を全面的に禁止、しかも再開の目途はまったく無し、だというのです。

え”え”え”え”え”

そんなとき、運休だったJALが、年末年始に在住者のために成田まで3往復だけ飛ばしてくれることになりました。しかもペットOK。

しかし、この時はまだ設備のコンテナの出航予定も立っておらず、帰国するには早すぎる、きっとJALがまた年度末の3月・4月に飛ばしてくれるだろうからそれに期待しよう、最悪でも姫だけ月1くらいで飛んでいるJALの貨物便に乗せればいいよ、とご主人様たちがあっさり見送ってしまったのが運の尽き。

この年末年始便を最後に、JALは旅客便はおろか貨物便すら全面休止となってしまったのです。

途方に暮れるご主人様たち。でも、きっとゴールデンウィーク、それがだめでも夏休みには、いくら何でも臨時便出してくれるよ、という一縷の望みで、ご主人様だけがコンテナの横浜港到着に合わせて帰国。この時点で住んでいた賃貸アパートは引き払い、ゆきこさんとワタクシ姫はこれまたかろうじて見つけたペットOKの民泊に移り、先の見えないグアム滞在を続けることになったのです。

滞在した民泊は、もともとは急増した韓国人観光客用の平屋建て・5室のゲストハウスで、オーナーさんも韓国人。この時は当然旅行者は皆無なのですが、ビジネス利用などの長期滞在で常に満室状態。それでもたった2室しかないバス・トイレ付のお部屋に入れたのはラッキーでした。住んでいたアパートに比べれば、たった一部屋でとっても狭かったけど、姫はこんな風にカーテンレールに飛び乗ったりしてそれなりに運動できましたよ、ふふふ。まあゆきこさんは、姫が粗相したり部屋の家具を傷つけたりしないかと気が気でなかったみたいだけど。。。

テレビはなかったけどwifiが無料だったので、ゆきこさんはお部屋でメールやニュース、そしてコロナやフライトの情報をチェックして、何とか日本に帰る手立てを探す毎日。ただ、暗いお部屋に一日いると気が滅入るので、近所をお散歩したり、カフェやフードコートにパソコン持ち込んでだらだら過ごしたり、お友達と会っておしゃべりしたり、コロナ禍でも最後のグアムを楽しむようにしていたようです。
そうそう、オオタニサンの活躍もとっても励みになったみたい。

期待していたゴールデンウィークのJAL臨時便の望みが断たれた時点で、一度ご主人様が残務処理も兼ねて日本からグアムに戻ってくることに。6月のほぼ一か月間滞在して、ほとんど一部屋しか行動範囲のない姫を、いろいろな所に連れ出してくれました。

ご主人様が日本に戻ってから、JALが夏休みにも臨時便を出さないことが決まり、ゆきこさんと姫は何だか絶望的に。このままでは良くて年末年始か、と諦めかけた矢先。。。

何と、大韓航空が8月末からグアムーソウル便を復活、というビッグニュースが飛び込んできたのです!
これなら、当時毎日飛んでいたソウル―成田便に何とか乗り継げます!
しかも、ここが最大ポイント! JALやUAだと姫はハードケージに入れられて貨物室なんだけど、大韓航空ならソフトキャリーでゆきこさんと一緒に座席に乗れるんですって!この時ばかりは姫は自分の小ささに感謝~

先のJALを見送った失敗を踏まえて、ソッコー予約したゆきこさん。
やったー、やっと日本に帰れる♪♪♪ (後編に続く)